本日の【金の魂語】(きんのたまご)20190920
ここ鹿児島で私が毎日購読している
南日本新聞の「南風録」というコラムを、
今日は皆さんにご紹介したいと思います。
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「南風録」
車のエンジンを切ると、虫の声が辺りを満たした。
日没間もない霧島山麓。日中は厳しい暑さが続くが、
不意に出くわした虫時雨に季節の移ろいを知らされた。
「一葉知秋」という言葉がある。一枚の葉が落ちるのを見て
秋の訪れを知る。五感を澄ませば、自然は豊かな言葉で語りかけてくる。
日に日に深まる秋を見つけるのが楽しみな時季である。
ただ先月末、出水市で亡くなった大塚璃愛來ちゃんのニュースに触れるたびに、
そんな気分は吹き飛んでしまう。夜遅く1人で放置されたり、母親の交際相手の男から
暴力を振るわれたりしていたと報じられている。
まだ4歳だった。この先、新しい季節を見つけて心潤す日々もたっぷりあったはずだ。
なぜこんなことになってしまったのか。
事情を知るはずの大人たちの混乱ぶりがもどかしい。
対応の経過について、県中央児童相談所と市役所、県警の説明に食い違いが目立つ。
各機関とも、璃愛來ちゃんのただならぬ状況を知るチャンスはあったはずだ。
だが、足並みはそろわなかった。全国で相次ぐ虐待事件のたびに露呈する
「関係機関の連携不足」という痛恨の構図が今回も浮かび上がっている。
一葉知秋は小さな前兆を敏感に捉えれば、やがて起こる大事を察知できるという
教訓的な意味合いでも使われる。救えなかった小さな命。
やるせない思いにさせる事件を繰り返すまい。
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一葉知秋…
虐待事件も…例外ではなく、私たち皆の課題なのです。
霊性向上し、1人でも2人でも…小さな命を救ってあげられる
大人でありましょう。
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